不登校中学生のフリースクールからの高校受験

フリースクールと高校受験

不登校で中学校に通わず、フリースクールに通っていた場合、高校受験はどうすればいいのか注意点やポイントを紹介します。

 

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高校受験だけが進路ではない事を知る

まず、前提として、進路を一つに決めつけないことが大事です。不登校からの高校受験というと、私立の高校や通信制高校へ進むのが一般的ですが、高校へ行かないという選択肢ももちろん「あり」です。通信制高校の選び方・比較についてはこちら

 

フリースクールからの大学受験・高卒認定の取得

しかし、中卒で就職となると進路の幅も狭まってしまうため、高卒の資格も取っておきたい人も多いと思います。そんな方におすすめなのが、大学受験や高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定)合格のためのコースを設定しているサポート校に通うという選択肢です。

 

例えば、愛知県のフリースクールを運営している「ゆいまーる」ではサポート校も開設しており、高卒認定試験合格や大学受験を目標とした、「週5日コースや週3日コース」「ゲット高卒コース」というコースを選択できます。(ゆいまーるHP

 

もちろん、勉強以外のイベントなども開催されていて参加できます。通信制高校へ通う目的は主に「高校卒業資格を取得する事」という方が多いと思いますので、是非「サポート校のみで勉強して高卒認定資格を取る」という選択肢があることを覚えておいてください。

 

一般的な高校受験について

一般的な高校受験においては、入学時の試験だけでなく、内申書の内容も大きく関係してきます。内申書には基本的な生徒についての情報と成績や性格などが書かれています。

 

出席していれば良いというわけではない

適応指導教室やフリースクールに通えば出席扱いになる中学校もありますが、各教科の成績に関しては試験を受けていないと内申書に書くことがなくなってしまいます。

 

なので、不登校であってもできれば定期試験は可能ならば別室で受けたりなどしたほうが高校受験だけを考えればいいという事になります。

 

内申書を重要視しない高校も

ただ、以前読者の方からの相談にありましたが、「試験勉強を頑張ってくれれば内申書は関係無い」と言ってくれる高校もあります。⇒受験・進学先の選び方や将来の不安についての相談。中学三年女子

 

フリースクールを選ぶとき、出席扱いになるかどうか親としては気になるところですが、内申書を重要視しない高校もありますので、是非、子供の希望を出来るだけ叶えてあげる方向で考えてみてください。

 

面接でフリースクールについて聞かれたら

高校受験の面接で、フリースクールについて聞かれたら、「中学校ではできない経験や体験」を話してみましょう。

 

フリースクールでは、自分の興味のある事を重点的に学んだり、職業体験などを行っている施設もあります。学校へ通う事は出来なかったが、そのお陰で貴重な体験ができたという話は他の受験生が持っていないオリジナリティですので、フリースクールをポジティブに捉え面接に臨むようにしてください。

 

子供の希望するフリースクールに通うことによって子供自身が主体的になり、学校に行かなかったからこその体験や経験とそこから何を学んだかを高校受験の面接で話すことで、より有利に受験を勧められることもあります。

 

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フリースクールと高校卒業資格と学歴

 

一般の学校と違い卒業資格は得られない

フリースクールは一般の学校とは違い卒業した後で資格取得などで必要となる学校の卒業資格を得ることはできません。

 

中学生の場合は、今籍を置いている中学を卒業、高校生の場合は今の籍を置いている高校を卒業しないと高卒の資格は得られません。高校を中退した場合は他の高校や通信制高校に編入したり、高等学校卒業程度認定試験という試験に合格しないとその先の進学ができなくなってしまいます。

 

公的な資格の場合は高校卒業などを条件として提示している場合も多くありますので、もし将来にそうした条件が課せられている資格の取得を夢見ている生徒であれば、その資格に求められる資格要件が満たされているのかスクールの中身についてよくよく確認しなければなりません。

 

また、学校ではないので履歴書にも学歴として記載する事はできません。

 

ただ、先ほども紹介した通り、高卒認定試験対策をしてくれるフリースクールもありますので、通える範囲にそういったコースを設定している施設は無いか一度探してみてください。


フリースクールの抱える問題

 

教育の質の維持と向上

フリースクールは不登校の子供の居場所づくりや子供の長所を伸ばしたり、やりたいことを経験させてくれたりと、学校へ通わない子供たちにとって重要な役割を果たします。

 

また、子ども一人一人の抱える悩みを受け入れてあげるわけですから、専門的な知識や経験が必要になってきます。

 

ところが、フリースクールの求人というのはほとんどボランティアやアルバイト・パートが多いというのが現実です。それだけ施設側も正規の職員を雇えないという事です。開設して2~3年で閉鎖するフリースクールも多いです。

 

今の状態だと、継続的な子供への支援と教育の質の向上がなかなかできないというのが実情だと思います。

 

国が支援すればいいのか?

では、公的機関がフリースクールの存在を認めて経済的に支援すれば良いと思うかもしれませんが、国から助成金を受け取るわけですから当然、条件というものがついてきます。そうすると、多くのフリースクールがその条件に合わせたプログラムやカリキュラムを組み始めます。

 

その条件が「学校復帰へのプログラムを組む事」というような内容になってしまったら、逆にどんどん不登校の子供の居場所を減らすことにもなりかねません。

 

せっかく学校教育にとらわれない「フリー」な学びの場所なのにどんどん個性がなくなっていってフリースクールの良さが失われて学校と変わらない状態になってしまいます。

 

文部科学省では定期的に「フリースクール等に関する検討会議」というものを開いていてそこでフリースクールの問題と支援について議論がなされています。少しでも早く良い方向に進んでくれる事を願っています。

 

参考:文部科学省「フリースクール等に関する検討会議」

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不登校解決への近道を知るには

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