アメリカのホームスクーリングを日本は何故真似できないのか?

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日本と海外の不登校
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日本の不登校問題の現状

不登校問題への動きは実は退化している?

不登校児への理解は昔よりも今のほうがずっと進んでいると思いますよね。しかし、今の不登校への問題に対しての社会の動きは25年前よりも退化しているのではないかとも言われているのです。

不登校の問題に対して一般的に理解が特に深まっていったのは80年代後半から90年代前半にかけてだと考えられています。このころのほうが、今よりも解決策はいい方向に向かっていたとも言われています。

現代のほうが、不登校を認識している人は多いのになぜ?と思って調べてみると、近年は力で押し切ろうという考え方が強まってきてしまっているのです。これは世界の動きに似ている気がします。お金・軍事力、力で解決していこうという空気が浸透しているのかもしれません。

まだまだ理解度は低い

世界的に見て、日本はまだまだ不登校やひきこもりに対して理解度が低いといえます。日本の社会では、不登校やひきこもりは進学や就職に支障を与えてしまう可能性が高いです。

不登校で学校に行けなかった場合、ひきこもりから脱することができたとしても、アルバイトを転々とするフリーターになることが多いのです。なかなか定職につけないと悩んでいる人も少なくありません。

日本の問題点

不登校になってしまうと将来社会的にも不利になってしまうのではないか。そう思う人も少なくありません。

これは日本がまだまだ学歴が将来に左右するのが原因だといえるのではないでしょうか?さらに、詰め込み教育・受験戦争などといったストレスが心をゆがませてしまい、いじめや非行、そして不登校を生み出してしまっています。

まだまだ日本では学校に行かないと就職が難しい、学歴社会だと思います。そのため、不登校を理解してあげたいけれど、将来のことを考えると不安で前向きに向き合ってあげれない親御さんもきっといるのではないでしょうか。

気になる不登校児の進学率

あまり知られていないのですが、不登校児の進学率が上がってきているようです。

「高校に不登校生対象のクラスが設置されるなど、受け入れ態勢が進んでいる」ようで、昔に比べれば、不登校児の進学率は上がっているのです。

しかし、アンケート自体は不登校経験者の対象者のうち4パーセントほどしか回答していません。つまり、必ずしも実態を正確に反映しているとは言い切れません。

アメリカの不登校

ホームスクーリング・ホームエデュケーション

では、アメリカでの不登校の対策にはどのようなものがあるのでしょうか。

外国では「ホームスクーリング」とか「ホームエデュケーション」という、学校以外で育てていく方法や、おうちで学んでいくという方法を認めている国もあります。日本も取り入れている方もいますが、まだまだほんとに少数です。

アメリカでは5~17歳の子供のうち2003年が2.2%、2007年が3.0%、2012年が3.4%の子供がホームスクーリングを実施しているようです。アメリカでも年々増えていってるんですね。このペースで行くと今は2016年ですから4%近くの子供が学校に通わずに家で勉強していることになります。

3~4%ですから、100人の子供がいたら3人から4人なので30人学級だとそのうちの一人が学校には行かず、家で勉強をしているみたいですね。

資料:Number and percentage of homeschooled students ages 5 through 17 with a grade equivalent of kindergarten through 12th grade, by selected child, parent, and household characteristics: 2003, 2007, and 2012

アメリカで普及する背景と真似できない理由

何故、アメリカではホームスクーリングが普及しているかというと、もちろん個人主義で周りの目や意見をそこまで気にしないという文化もありますが、

  • 犯罪率の高さ・治安の悪さ
  • 公的機関の不平等さ
  • 小中でも落第がある事
  • が挙げられます。

    治安の悪さ

    アメリカは日本よりも犯罪率が高く、子どもが事件に巻き込まれる確率も高いです。銃社会ですしね。これは資料を示さなくても分かると思います。なので、親としては治安の悪い地域で子供を外に出したくないという理由から家での勉強に切り替えているという家庭も多いです。

    公的機関の不平等さ

    アメリカでは、地域や学校によっての学力格差が激しいようです。なので、地域に恵まれなかったら、学校には行かず、よりよい教育をするためにホームスクーリングを取り入れているという背景もあります。

    例:New Albany地区の公立学校の学力格差(緑が高い 赤が低い)
    教育格差
    参照:URL(http://www.greatschools.org/indiana/new-albany/schools/)

    落第があること

    アメリカだけでなく、ドイツやフランスにも小学生・中学生でも落第する可能性があります。これはどういうことかというと、進級のための基準が決まっているという事です。日本のように義務教育なら年を取ると自動的に進級するのとは違うようです。

    進級のための基準が決まっているなら、家で勉強して進級基準をパスすればいいわけですから、ホームスクーリングを取り入れやすくなっています。

    日本が真似できない理由

    アメリカでホームスクーリングが普及している背景をみれば、日本とまるで違う環境であることがわかったはずです。

    アメリカではどちらかというとネガティブな理由が背景にあって、家庭での学習が増えていますが、日本では、均一に教育を受けられるし、落第がないので、「なんで学校に行かないの?」となってしまいます。

    昔とは違うんだということをみんな知ってほしい

    不登校の子供をみて「昔の子供はそんなことじゃ学校を休まなかったぞ!」などと叱咤してしまう大人もいますよね。決して悪気がないのはわかりますが、子供にとってはとても傷ついてしまう言葉です。

    私たちの生活は昔と全く違います。ほんの20年前には、スマートフォンどころか、携帯電話ですらそこまで普及してませんでしたよね。

    子供たちの生きる環境だって同じです。私たちが子供だった頃と全く違います。

    情報社会になった現代、自分たちが子供のころには想像もしなかった、起こることもなかったいじめが存在しているのです。無理に学校に行かせない、転校させる、そういった方法を甘やかせていると感じてしまう人もいるかもしれません。

    しかし、今は昔よりも複雑な社会、それは子供も同じなのです。


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